の桜
左から、ケンタロー(ベースギター)、ゆみちゃん(ボーカル)、サタやん(バンマス)
(インタビュワー)
― 今回はほしおと!出演ありがとうございます。さっそくですが、「の桜」結成のきっかけはなんだったのでしょうか?
サタやん(バンマス):
30年前に別のバンドをやっていたんですけど、一度解散した後に「のだぬき」というバンドを結成して、
名前を変えようと思ったときに「桜」ではかわいすぎるから「の」をつけて「の桜」になったのが10年位前かな。
ゆみちゃん(ボーカル):
元々のバンドはホーキンズって言って3人(JとMともりいさん)がメンバーだったんです。
当時は全員で7人くらいいたんだけど、ある程度年齢がきたから一旦解散して。
なんとなく残った3人でバンドを続けていたら、縁があって10年くらい前にキーボードの女性が加わって、
その後ケンタローが加わって。今の状態になったのは3年前かな。
― 母体は3人だったけど、人の縁がつながって今の5人体制になったんですね。
今の体制になってからどんな活動が多いですか?
ゆみちゃん(ボーカル):
の桜は地域のイベントが多いです。一番、私が大切にしているのが宝金堂の横にある空き地で
花火大会の前日にある市民祭りで。康生(商店街)が歩行者天国をしたり、岡崎公園や籠田公園と康生通りで
お神輿やったりしているんですけどね。
ホーキンズの頃から歩行者天国のど真ん中で演奏するイベントが唯一1番楽しくて、ずっと続いてますね。
今は事情があって道じゃなくて空き地でやっているけど(笑)。
自分たちがやりたくてやっている夏のイベントだから康生を盛り上げたいという気持ちがあって、
バンドから参加させてくださいと言ってるんですよ。本当に音楽が好きという気持ちだけでやってますね。
- 地元を盛り上げるって、嬉しいですよね。の桜のみなさんは全員、岡崎のご出身ですか?
ゆみちゃん(ボーカル):
バンマスは宝金堂のマスターで康生(町)の重鎮、私も生まれも育ちも岡崎、ケンタローも岡崎。
カホンのもりいさんも岡崎生まれで岡崎育ちでマスターの親戚でもあります(笑)。
キーボードの女の子だけは幸田町。
― 幸田町は岡崎市の隣町ですね。ほとんど全員が生粋の岡崎の人ですね。
みなさんにとって岡崎市ってどんな街ですか?
ゆみちゃん(ボーカル):
良いようには言えないけど(笑)。康生町が好きだと思う。
40年くらい前に私がエレクトーンを習いに行くときにバスで宝金堂の前を通っていたんですよね。
なんか縁があるというか。その当時の面影があるからこそ、変わらない街、変わらない人のつながりがある気がする。
― 人のつながりがずっと生きているって感じですか。ここに来れば知っている人に会えるみたいに。
ゆみちゃん(ボーカル):
隣の下駄屋のおじちゃんとか顔を見たら“あーっ”ていう(笑)
― 家族みたいな?
ゆみちゃん(ボーカル):
家族まではいかないけど、顔をみたら“あーっ“て言うくらい(笑)
― “あ~”(笑)。私は地元が岡崎ではないので、外から見た岡崎といえば岡崎城かなって思うんですけど、
岡崎城は地元の人にとってどんな存在なんですか?
ケンタロー(ベースギター):
灯台下暗しというか、あって当たり前になったというか。他にも岡崎といえば花火大会、桜まつりとかあとは味噌。
― 八丁味噌ですね。
ケンタロー(ベースギター):
そう八丁味噌。大学のときは関東に行ったんですが、やっぱり岡崎の
花火大会は自分の中ではすごく大事なもので、毎年帰ってきて見て
ました。
祭も地域に根付いていて、宝金堂のマスターの息子さんは花火大会の
時には船に乗って花火打ち上げたり。
― え?そうなんですか?
ケンタロー(ベースギター):
花火大会は町内での活動として、町内のお祭りになっているんですよ。
ゆみちゃん(ボーカル):
全部くっついているんですよね。花火大会の場所、桜まつりとその桜並木、どれもその背景には
岡崎城があるんですよ。全部セットになっているんです。
ケンタロー(ベースギター):
横には八丁味噌もあるし。
― 岡崎城ありきで街とか店とか祭とかが成り立ってきたんですね。本当に地元の人に愛されていますね。
― では、イベントの話題に戻りますが、「ほしおと!」は「ほし」と「おと」のコラボなんですが普段星や月を見たり
しますか?
ゆみちゃん(ボーカル):
あります。ここぞっていうときじゃなくって、普通に仕事が終わって事務所出るときは夜になっていることが
多いので星を見上げるんです。
詳しくないので分らないけど、ほっとするタイミングがあって。スイッチ切替じゃないんですけど、それで
パッと車に乗って“ふぅ”みたいな。“はぁ終わったー”みたいな。
― くらしの中に星が溶け込んでいるんですね。では、「ほしおと!」の話をいただいた時はどんなイメージが
生まれましたか?
ケンタロー(ベースギター):
「見上げてごらん夜の星を」とか意外と星につながる曲は多くやらせていただいていて。
星って古代の人の道しるべになってましたよね。僕らの短い人生の中だけの話かもしれませんが、
北極星とか永遠に場所が変わらず、僕らの向かうべき方向になっているというか、人を惹きつけるものがあると思う。
星の光とか音楽の音とかって見る人も見せる人も、聴く人も聴かせる人も惹きつける“何か”があると思うんですよね。
惹きつけられるという部分では岡崎市という街もつながっているのかな。人のつながりの絆っていう部分でも
星や音楽はつながるところがあるんじゃないかなと思って。
― の桜さんの全体テーマとして“人のつながり”を大事にされてきたんですね。
それでは、最後に「ほしおと!」への意気込みをお願いします。
サタやん(バンマス):
演奏は30分ですけど、癒されるような音楽を聴いて星を見れるというのが素晴らしいと思うんです。
そういう立場で30分できればなと思っております。なんとなくそんな雰囲気に持っていけるような
楽曲を選んで、さあ皆さん、星を見ましょうってやりたい。
ゆみちゃん(ボーカル):
星に見合った曲というのかな、
星を見て音楽を聴いて、その時間が
すごく有意義であってほしいというか。
癒されてほしいかな。
サタやん(バンマス):
そういえば、お月様は大丈夫?
― お月様は上弦の月ですね。
サタやん(バンマス):
満月だと明るすぎて見にくいことが
あるもんね。
― そうですね。ちょうど夕方から月が見え始めて、いい感じの時間帯に演奏ですね。
ゆみちゃん(ボーカル):
やっぱり雰囲気に合った楽曲をやろうと思ってます。だから本当に月と音がコラボしてやれたら良い雰囲気に
なるのかな。
ケンタロー(ベースギター):
いろんなキャラクターが揃ったバンドですが、リラックスした時間にできたらな、と思います。
― ありがとうございました。